Mr.Children『重力と呼吸』
聴きました。
アマゾンさん今回配達遅すぎマジで。キレた。
発売日10月3日の19時ごろ届きました。
まだかな~と思いながらMr.Childrenの過去作品を聴いてたんですけど、世界の皆はもう聴いてるのに私はなんで…とイライラして、イライラした時の定番ミッシェルガンエレファントを爆音で聴いてました。
4日朝、やっとこさ初聴き。
通して聴いた感想「ほう…」。
誕生日の翌日に『箱庭』聴く私な…と思いつつ、やっぱり『himawari』最高…くらいのさらっとした感想でした。
事前に読んだロキノンインタビューで推されていた(ライターが推していた)『海にて、心は裸になりたがる』と『皮膚呼吸』はあんまり刺さらず。『SINGLES』、『箱庭』、『day by day(愛犬クルの物語)』が好きでした。
『Q』っぽさもあり『Atomic Heart』のような無骨さもありでおもろいな、バンドサウンドいいな、以上!って感じでした。バンドらしさ重視と謳っている割に、ガツン!という衝撃はなかったです。
3年以上ぶりなのに10曲か…的ながっかり感があったのは否めない。
4日昼、ヤフーニュースで見つけた桜井さんのインタビューを見つけて読みました。
ロキノンのインタビューと大体は同じなんだけど、こっちの方が10691059倍良いのでロキノンを買おうとしている人はいったんやめてヤフーニュースの方見てください。
ここで余談ですが、ロキノンのインタビューは微妙でした。
内容が微妙というよりは、ストーリーテリングが私には合わなかった。
アルバムの本質を見つけようとしているんだけど、着地点がすでに決まっていて、そこに向かっていくような感じがキツイ。すべての会話が惰性に聞こえる。あと、桜井さんの言葉が北川悦吏子さんのTwitterみたいに句読点多すぎで読みづらい(笑)そんなに日常がポエマーじゃないだろ。弦楽隊は3回ぐらいしか発言していません。まあいつも通りですが。田原さんのコメントは後ほど触れます。
一番許せなかったのは、その3回くらいしか発言していない田原さんのコメントの中に「ミスチルが」の5文字が入っていたこと!!!!!!!!!!!
田原さんは、というかメンバーは、自分たちのことを「ミスチル」って言わん~(千鳥大悟)。
世間の声として言うときはあるけどね。そこだけはちょっとマジでいただけませんでした。ていうか高校生ぶりにロキノン買ったけどこんなに安かったっけ?(650円くらい)
CreepyNutsの記事は好きでした。
戻ります。
ヤフーニュースのインタビューは、桜井さんの言葉が中心で、ストーリーテリングする人が(実質)いないので本質だけが見えて良いです。というか最高。最近の桜井さんのエッジ効いたワードセンス炸裂。
そっから2回目聴きました。
最高か????????????
脳天撃たれました。本当に手のひら返しが過ぎますね。
なーーーーーーーるほど桝カレッジ、とかクソつまんないことも、恥ずかしげもなく言えちゃいます。初聴きで微妙とか言ってた自分ふざけんな。どんな耳してんだよ。
あと、1回目と2回目でイヤホン変えました。これ重要。
ちゃんと重低音も聞き取れるちょっと高めのイヤホンで聴くことを推奨します。iPhoneのスピーカーで聴くとか言語道断。
超自己満全曲レビュー行きます。
#1 Your Song
アルバムの幕開けにふさわしい一曲。こりゃあリード曲になりますわな、と納得のMr.Childrenらしさ。
JENのカウントからのAメロのリズム隊最高か…?そっから桜井さんシャウトしちゃうし最高か…?MVで田原さん瞬間移動してるかわいい…。この時間が永遠に続けばいいのにな。永遠じゃねえ、MUGENだよ。って感じです。ハイロ―見てください。
サビで軽率に忘れられない元カレのこと思い出して涙腺緩みました。ただ、恋人だけじゃなくて友達とか家族とか同僚とか、どんな関係にも響きます。
#2 海にて、心は裸になりたがる
激レア8ビート曲。最後転調するところまでレア曲。若い。私より若い。もしすぐにブレイクしてなかったらライブハウスでこんな曲やってたんだろな、と思う。ただ細かいワードセンスはさすが26年選手。
歌詞的にもっとギャンギャンなハードロックでもよかった気もするけど、歌詞聴かせるためにはこれくらいかな、という感じです。この曲で田原さんがギターかき鳴らしてる姿見てみたい。
ロキノンで言うほどは刺さらなかった。てかマジでロキノンが刺さらなかった(根に持つ)。
#3 SINGLES
みんな大好き綾野剛版『ハゲタカ』主題歌。ハゲタカの時はなんでこれが主題歌なんだろう好きだけど…と思ってました。
それが今。はいこれしかありません。Mr.Childrenさんハゲタカからここまで感じ取れるんですねほんと一生ついていきます。
とにかく2番が素晴らしい。でも1番聴かないと2番の素晴らしさがかすむ。つまり1曲通して最高。初聴きの時、2サビで輪唱みたいになるアレンジ聴いたときCDがぶっ壊れたのかと思ってマジでビビりました。
2番終わりの間奏がまたスゴイ。田原さん…!!!!!!
ここを演奏しているMr.Childrenが早く見たいです。『終わりなき旅』のアウトロを思い出します。
このアルバムの中で一番好きかもしれません。
#4 here comes my love
ドラマの主題歌。見てなかったしDLもしてなかったんでマジで初聴きでした。
壮大なようで実はそんなに広がらず、コンパクトな曲だなという印象。バンドサウンドどっしり軸にあるからかなあ。今までだったらこういう曲はストリングスとピアノで肉付けしすぎてた。まあそれがいわゆる世間が求める『ミスチルのバラード』なわけで…モニョモニョ。
ここらへんから、ヤフーニュースのインタビュー記事が効いてきます。頭もげるくらいうなずきながら聴いた。
歌詞も甘々トロトロバラードって感じじゃないので聴きやすいし、このアルバムに必須の一曲。
#5 箱庭
ファンクなイントロを聴いた瞬間から「ハイ好きーーーーー!」となった曲。
ライブでは後ろでかわいいアニメーションが流れるんだろうなあと思いつつ、どファンクにかっこよくキメて欲しいなという欲望が煮えたぎる。凝った照明とかもいらないのでどうかお願いします。ぜったいこの曲演奏するなかけーかっこいい。
発売日が誕生日だった私は2番を聴いてギクッとしました。
#6 addiction
イントロ聞いたとき、「これミスチルの曲じゃなくね??」ってなりました。それくらい衝撃。なんか慣れなくて気持ち悪かった(笑)おしゃれなアイドルソングみたいなイントロだった。callmeとかこんな曲あった気がする。
まーたなかけーかっこいい曲。てかアルバム通してリズム隊が最高って半分すぎてやっと気づいた。おせえ。ここらへんで、このアルバムがめちゃロックであることに気づき、頭抱えました。おせええ。
シンプルに歌詞と歌い方が好き。多分桜井さんこの曲好き。
#7 day by day(愛犬クルの物語)
初聴きから好きな曲。多分なかけーはこの曲が好きだろう(誰)。『End of the day』っぽさのあるサビが気持ちいいし、何よりサビ手前~サビのベースライン凝っててかっこいいもん。
正直歌詞はあんまり意味なくね?と思ってます。この曲に関しては。マジでやりたい曲やりたいようにみんなで演奏してみた!感。
ライブではやらなそう。レア曲として何年後かに突然やりそう。
#8 秋がくれた切符
珍しく季節もの。しかもばっちり合わせてきやがった!!!!!!!
ピアノ曲だけど軸はしっかりある。弾き語りではできない、バンドじゃなきゃ!っていうバラード。てかこのアルバム通してそうなんですが。
桜井さんの裏声が気持ちいい。やろうと思えば地声で行けるし(多分地声出したいし)、クライマックスに盛り上がってもいいけど、ここで引き算をするのが桜井流。
次の大名曲『himawari』前に良いブレイクです。
#9 himawari
言わずと知れた大名曲。この曲については別に書きたい。書きなぐりたい。
再録らしく、演奏し慣れている感じはあります。シングルカットの無骨さが磨かれ、初期衝動のようなキツイエッジがとれたので、最初は物足りなく感じた。ただ、これが彼らが長いツアーを回って手にした『himawari』なんだと思うと胸アツ。Cメロあとのギターソロとか逆にギャンギャン鳴いてるし。
このアルバムの中の一曲、ラスト手前の一曲と思うと、再録は納得だし、プロ根性を感じずにはいられない。
#10 皮膚呼吸
タイトル出た時からハイ来たミスチル語録!と思ってた。
ロキノンインタビューで絶賛されてたから期待していたけど、曲としてはそこまで刺さらなかったかも。
ただ『重力と呼吸』の締めくくり、そしてここからまた始まるMr.Childrenの起点としてはマジで満点だと思います。偉そうになんなんだお前って感じ。てかここまでもなんなんだよ音楽評論家でもあるまいし、って感じですいません。蔦谷好位置目指してません。
歌詞は『進化論』モード入ってるので苦手な人は苦手かも。ただ、マジで軸になっている音は良い。特にこの曲はギターとドラムが好き。
以上全曲レビューでした。
んで、どういったあたりがロックなのかというと、全曲通して背骨となっているのが「4人の演奏」ってことなんですよ……。はあ……。
インタビューで桜井さんも言ってたけど、世間に求められているのは「泣ける」「心に刺さる」「歌詞」なわけで。それが「ミスチルらしさ」と言われてるわけです。
でも今やりたいのはそこじゃないと。それを裏切って、やりたいことを楽しく表現したのがこの『重力と呼吸』だと。
まあほんとにインタビューで語ってる通りです。素直かよ。その真意とこの10曲がガチっとはまった時、つまり「背骨を意識した時」は鳥肌がたちました。マジで震えたしマジで頭抱えた。背筋が伸びた。
4人の演奏に、パセリ的にピアノやストリングス足した、って感じ。多分やろうと思えばこのアルバムは4人だけで演奏しても成り立つと思います。
頭を抱えたのち、いろんなことが見えてきました。
戦犯ロキノンインタビューでの田原さん「このアルバムがどこに向かっていくかわからないまま弾いてた」(ニュアンスです。ちゃんと読みたい人はロキノン買ってください。おすすめはしません。)。
とかいいつつ全曲Mr.Childrenの音出してました。マジ泣ける。これがバンドってやつよ。組んだことないけど。
JENは、「ヒカリノアトリエのようなホールツアーを続けていたらダメになる気がする」的なこと言ってたらしく(桜井さん談)(こちらもニュアンス)。ホールツアーは、音だけで勝負したかった。そこで手ごたえがあった。そっから25周年のスタジアムツアーででかいステージ駆け回って暴れまわった。体力的に不安だったけど、やっぱりこれだと思った。みたいな経緯があったそうなのですが、まあここも良い話ですよね。やっぱり自分たちはフィジカルで、バンドで戦うんだ!という思いが強くなる26年目。
そして完成した『重力と呼吸』。
正直玄人向けだとは思います。ここまでの彼らをよく知っている人出ないと噛み砕けない。まあ私も一端のファンなのですが。ほんと偉そうなことばっかり語ってごめんなさい。ツイッターでTL埋めるよりはましかと思って作りましたこのブログ。
微妙と思っている皆さんはヤフーニュースの桜井さんのインタビュー読んでください。トイズファクトリーのTwitterもツイートしてくれてますので是非。
そして6日の広島公演からついにツアー始まりますね本当に楽しみグッズに力入れてなかったりいろんなことそぎ落としてバンドで勝負するんですよねきっと楽しみです(ここまで一息)。
今回はもしかしたら、ライブCDが出るんじゃないかなーなんて期待しています。